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小原真史 イッツ・ア・スモールワールド:帝国の祭典と人間の展示
見られる身体の歴史
19世紀末から20世紀初頭の欧米では、博覧会が隆盛期を迎え、人々がモノの展示を通じて新たな世界認識を得る空間が作り出されていた。初期の万博は、産業製品の先進性にしのぎを削る「産業の祭典」という側面が強かったが、やがて植民地拡大にまい進する帝国主義国がその国威をアピールするショーケースのような空間になっていく。日本でも1903年の第五回内国勧業博覧会で植民地・台湾のパビリオンが建設され、そのほかにも余興施設として「内地」周辺の「異民族」を展示する「学術人類館」と呼ばれる施設も登場した。
インディペンデント・キュレーターの小原真史が企画した本展では、第四回内国勧業博覧会跡地の岡崎エリアに位置する京都伝統産業ミュージアムを舞台に、日本における博覧会初の人間の展示施設となった「学術人類館」にまつわる新発見写真や世界各国で行われた同様の資料約1000点などにより、この時代の人々が植民地や異文化をどうイメージしていたか、またその欲望の所在を探る。
舞台芸術祭の一環として開催される本展は、観客とパフォーマーとの「見る/見られる」という関係性や、西洋の他者として位置付けられてきた身体の歴史をたどるという意味で、大きな意義をもつだろう。2025年大阪万博を控えた関西において、博覧会が幻視させてきた明るい未来像の陰の部分にスポットライトを当てることで、グローバリズムの綻びや人種差別の問題、国家イベントの意味を考えてみよう。
※京都伝統産業ミュージアムでは、地域連携協力として、2月に岡崎を中心に京都市内各所で行われる京都国際舞台芸術祭「KYOTO EXPERIMENT」と協同し、本展を開催します。
【関連イベント】
◆2021.2.6(土)14:00~15:30
≪開催中止≫
小原真史トークプログラムシリーズ①
トークイベント「沖縄と人類館事件」
◆2021.2.7(日) 11:30–12:00
≪オンライン開催≫
小原真史トークプログラムシリーズ②
小原真史 キュレーターズトーク
▶︎詳細
https://kyoto-ex.jp/super-knowledge-for-the-future/2021s-skf-03-2/
◆2021.2.7(日)14:00~16:00
≪開催延期≫
小原真史トークプログラムシリーズ③
トークイベント「博覧会・博物館と人間の展示」
▶︎詳細
https://kyoto-ex.jp/super-knowledge-for-the-future/2021s-skf-03-3/
開催期間 | ~ |
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開催時間 | 9:00~17:00(入館は16:30まで) ※2月15日(月)臨時休館 |
会場 | 京都伝統産業ミュージアム 企画展示室 |
料金 | 一般:500円(当日券のみ) ユース(25歳以下)・学生:300円 高校生以下無料 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳のご提示で、 介護の方1名が無料(ご本人につきましては上記観覧料が必要です)。 |
主催 | KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭実行委員会 |
共催 | 京都伝統産業ミュージアム |
問合せ | KYOTO EXPERIMENT事務局 (11:00~19:00日・祝休) TEL:075-213-5839 FAX:075-213-5849 |
開催予定のイベント
2025 |
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